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2015.11.02

ひと粒の卵から世界が見える(6)

2015年9月30日-10月1日
 
今回のツアーではカーギル社の各施設を訪問する途中において、今回の主目的である6月に来日されたセンチュリーコーン生産者との交流を行いました。
訪問したのはハントファームとヨンツファームの2ヵ所。
ハントファームは1940年創業と歴史がありますが、ヨンツファームは1852年創業という日本でいえば嘉永5年。ペリーが浦賀に来航する前の年から穀物生産を行っているという歴史ある農家です。
それぞれの生産者の農場では広大な圃場に出向いて収穫の様子を見学させていただいたのはもちろんのこと、実際にコンバインへ乗車して収穫体験をしたりと実にエキサイティングでした。
また、各農家が保有する保管サイロへのトラックによる移送の様子やシステマチックな管理方法などを合わせて視察、スケールの大きさに反比例した厳密な管理の様子を体感しました。
各農場共にITを駆使した先進的な農業生産に取り組む一方で、事業規模は大きくても家族(同族)が集い経営を行っている堅実性。
圃場管理はもちろんのこと、種子バラエティの収量比較試験を種子会社と共同で行い農業を数値でとらえる分析力。
その帰結するところは農業経営における利益追求であり、その観点においてプレミアムプログラムに参加しているという農業がビジネスであるということを改めて再認識する私たちでした。
但し、それらを支えているものは日々農業という仕事に真摯に向き合い、一方で合理性を盛り込みながら取り組むという姿勢であり、ただ単にスケールが大きいということだけではない彼らのスピリッツにアメリカ農業の力強さを垣間見た気がします。
 
また、とてもうれしかったのはハントファームの皆さんによるウエルカムパーティを開催していただいたこと。
自宅の一角にある大きな倉庫を利用してのパーティでは大変な歓待を受けました。
とても印象深い交流の時間であり、貴重な体験でした。

 

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わずか1週間足らずの視察ではありましたが、改めて思ったのは米国国内における穀物の流通を視察することで、日本における川上から川下に至るまでの食(卵)の経路を俯瞰的に捉えられたということがひとつ。
そして、センチュリーコーンの生産・流通に多くの方々の日々の努力と積み重ねがあって成り立っているんだということ、その努力や思いが日本にリレーされ、更に多くの人々が関わってこだわりの卵に集約されるということを再認識しました。
そして、そのような思いでできあがったこだわりの卵の評価は消費者の皆さんが決めることではありますが、その取り組んでいる内容は消費者の皆さんに伝える努力をし続けなければならないとも思いました。
ひと粒の卵を通して携わっている人々の顔が見える、更に世界が見える、世界がわかる取組みを今後とも重ねられるよう努力したいと改めて思えたツアーでした。
最後になりましたが、ご案内いただいたカーギル社の皆さま方に御礼申し上げます。
ありがとうございました。
(な)

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